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焼結部品へ乾式めっきUZコートで防錆対策

焼結部品へ乾式めっきUZコートで防錆対策
表面処理種類UZコート
機能・目的防錆
素材焼結合金
業界弱電
外観・検査黒色
環境対応RoHS対応品

詳細説明

こちらは、焼結部品へ乾式めっきUZコートを行い防錆対策を実現した事例です。

今回ご相談いただいたお客様は、新規開発品にこの焼結部品を採用されるにあたり、必須となる防錆対策で下記のようなお悩みをお持ちでした。
焼結部品は、その製造方法に由来して、内部に目に見えない微細な空孔(穴)が無数に存在する「多孔質」という特性を持っています。そのため、一般的な防錆処理である電気亜鉛めっきなどの「湿式めっき(処理液に浸漬する方式)」を施すと、この微細な空孔にめっき液や酸、水分が侵入・残留することにより、めっき不具合に繋がる可能性があります。

この残留液は、めっき後の洗浄工程でも完全には除去できず、製品の使用環境下で時間の経過とともに表面に染み出してきます。この「液の染み出し」は、製品の外観を損なうシミとなるだけでなく、局部的な腐食を誘発し、早期発錆の原因となる致命的な不具合に繋がるリスクがありました。

この焼結部品特有の課題に対し、当社は長年の経験と幅広い表面処理技術の知見から、液体を一切使用しない「乾式めっき」であるUZコートをご提案いたしました。

UZコートは、処理工程で液体を用いないため、焼結部品のような多孔質な材質であっても、内部に液体が残留する心配は一切ありません。これにより、液の染み出しに起因する錆や外観不良といった問題を根本から解決することが可能です。

さらに、UZコートは高い防錆性能を持つ亜鉛系のコーティングでありながら、水素脆性(めっき工程で発生する水素が素材に侵入し、強度を低下させる現象)のリスクがないという特長も持ち合わせています。

結果、UZコートを採用いただきまして、お客様にも満足いただきました。このような乾式めっきのご相談がありましたら、是非一度ご相談ください。