COLUMN 基礎知識・技術情報

ネジ・ボルトの水素脆化対策めっき・コーティング

水素脆化とは?

水素脆化(または水素脆性)とは、酸洗いやめっきなどの工程で素材内部に吸蔵された水素原子が、経年により拡散・集積することで、靭性(粘り強さ)が低下して脆くなってしまう現象です。

一定の引張荷重(静的荷重)が加わっている状態で、塑性変形をほとんど伴わず突然破断してしまう遅れ破壊を引き起こします。

高強度材料やネジ部など応力が集中しやすい部位ほど水素脆化しやすく、特に橋梁や鉄骨建築などの接合に使用される高力ボルト(ハイテンションボルト)は水素脆化対策が不可欠です。

ネジ・ボルトの水素脆化対策に最適なめっき・コーティング

水素脆化対策として、最も一般的なのがベーキング処理です。

ベーキング処理とは、180~200℃で数時間加熱することにより素材内部の水素を放出させる処理になります。

しかし、強度区分10.9(11T)を超えるような高力ボルトは、ベーキング処理をしても水素が抜けきらない恐れがあるため、形状にもよりますが、めっきを避けた方がよいとされています。

キョークロでは、通常のめっきが推奨されない高力ボルトなどの締結部品について

①ジオメット処理
②Zコート

をご提案しております。

ジオメット処理は、「亜鉛フレーク」と「アルミのフレーク」を混合した処理液に対象物を浸漬し、焼付けることで強固な塗膜を形成する非電解処理です。塩水噴霧試験2,000時間クリアという高耐食性をはじめ、300°までの耐熱性、電蝕対策、完全クロムフリーなど優れた特性を持っています。

ジオメットと同様に、水素脆化の心配がない亜鉛アルミ複合被膜が

メタスYC
マグニ

になります。

Zコートは、亜鉛合金から成るブラスト材を専用コーターを用いて投射することにより、表面に亜鉛合金被膜を形成する乾式衝撃亜鉛めっきです。同様に、酸洗いを必要としない乾式処理のため、水素脆化の発生リスクを低減します。トップコートのユニメットと組み合わせたU&Zコートは、さらに高耐食、トルク安定化といった機能性を付加できます。

最近問合せが多い亜鉛ニッケル合金めっきについては、酸性浴であれば水素脆化が起こりにくくなります。

キョークロでは亜鉛ニッケル合金めっきのめっき浴として酸性浴を採用しております。酸性浴は、電流効率が高く、めっき処理中の水素発生を抑えられるために、一般的なジンケート浴に比べて水素脆化リスクを低減することができます。

締結部品の表面処理なら、ネジめっき・コーティング.comにお任せください!

当サイトを運営する株式会社キョークロは、昭和33年の創業以来、表面処理一筋で取り組んできました。
60年以上の経験と実績にもとづき、多数の国内トップメーカーから「ネジのめっき・コーティングなら、やっぱりキョークロ」と、多大なる信頼を頂いております。

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